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2009年08月12日 (13:23)

『カント的な認識批判の絶対的前提とPS理論:現代日本に蔓延する没クリティカルな言説の撲滅に向けて:ハイデガー唯物論/構造主義的存在論に拠って破壊された批判哲学/超越論的哲学的系譜の復権と日本の復興』

『カント的な認識批判の絶対的前提とPS理論:現代日本に蔓延する没クリティカルな言説の撲滅に向けて:ハイデガー唯物論/構造主義的存在論に拠って破壊された批判哲学/超越論的哲学的系譜の復権と日本の復興』

これは詳述するのはかなり知的労力を必要とするので、ここでは行なわず、検討課題とするが、予見を簡単に述べるに留める。
 今日、発せされる日本の政治言説、あるいは、諸言説の浮薄さ・皮相性さらに錯誤・虚偽性、とりわけ、二者択一的な似非思考の短絡的誤謬の跋扈する無惨酷烈な状況を見ると、根本的な、ラディカルな問いがなされなくてはならない。いったい、現代日本人は、ホモ・サピエンスかと。退化しているのではないのか。あるいは、類人猿、それとも猿人ではないのか。
 端的に、思考することを難しくさせている原因は何であろうか。簡単に言えば、独断論の横行にある。独断論が思考であると思い込んでいるのである。この問題は超越論的認識によって本来、批判されているはずであるにもかかわらず、そうなのである。
 結局、哲学的思考の衰退が原因であると言えよう。何故、哲学が言説に関わる人間の知性から欠落してしまったのか。既述したように、哲学の混乱が生じたのであり、このために、哲学が意味不明のものに堕してしまったと考えられる。
 (西洋)哲学の混乱の元凶は既述したように新しい知的地平を切り開いたフッサール現象学を継承せずに、それから後退したハイデガー存在論に存する。また、日本においては、権威主義に堕してしまったアカデミズムにある。
 視点を変えて言うと、西洋哲学は、19世紀後期から20世紀初期にかけて、実は、東洋的思考の傾斜をもっていたのである。ニーチェやフッサールは仏教への傾斜があるのである。これは、ある種の神秘的思想への傾斜と言えるのである。そして、この東洋的な傾斜は鈴木大拙の即非の論理に帰結したと考えられるのである(西田幾多郎の「絶対矛盾的自己同一」は、同質の思想を、記述のあいまいさによって十分合理的には説明できなかった。また、ウスペンスキーの思想もそれと同質であるが、明確に、即非の論理としては提起されていない)。だから、その点では、日本の哲学者の大いなる怠慢、怯懦さが問題である。(また、思うに、戦争で優秀な人材を喪失したことが大きい。)
 とまれ、西洋哲学の混乱と日本の哲学者の知的後退によって、哲学の堕落が起こったのである。この哲学の堕落が、今日の日本の諸言説の錯誤・倒錯・誤謬・独断・偏見等を生み出している根因ということになるだろう。
 哲学において直近の理論はポスト・モダン理論であったが、その問題点はこれまで十分に指摘したが、ここでの視点から一言言えば、デリダのロゴス中心主義批判やドゥルーズの形而上学批判であるが、これは、一言で言えば、西洋形而上学批判、あるいは、同一性主義批判である。しかしながら、彼らに欠けているのは、カントが行なった純粋理性批判の「批判」主義ではないだろうか。というか、それを忘却しているのではないか。既にカント哲学において、同一性思考批判は為されているのであり、西洋形而上学批判を行なうならば、カントから少なくとも始める必要があるのである。
 カント的な批判哲学の視点、この欠落が、哲学の堕落をもたらしたと言っても過言ではない。だから、必然的に、その系譜にあるフッサール現象学に対する無理解もあると言える。この系譜は、後者に倣えば、超越論的主観性に帰結したのである。故に、具体的には、哲学の堕落はこの超越論的主観性の無理解にあることになる。そして、それをもたらしたのは、上述したように、ハイデガー存在論なのである。確かに、そこには、一種の批判性はある。しかしながら、認識論を存在論に振り替えて、「すり替えて」しまったのである。即ち、超越論的主観性の差異を、存在の同一性に退行させてしまったのである。ここから、唯物論性や構造主義性が優位になってしまい、それまでの批判哲学/超越論的哲学の系譜を破壊してしまったと考えられるのである。
 日本の復興は当然、根源的には、哲学的復興でなくてはならない。
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