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2010年02月25日 (14:35)

感性は精神と同一性感覚の連続的混淆・混濁だ:モダン・アートの終焉とトランス・モダン芸術の誕生

哲学や美学で感性と言われるが、これは、実に曖昧である。私もつい使うことがあるが、どうも使い心地がよくない。
 心性という言葉が浮かんでしまう。心眼というときの「感覚」は精神的感覚・知覚・認識のことである。それに対して、同一性的な感覚・知覚・認識があるだろう。これが、通常の感覚である。言い換えると、物質的な感覚である。
 「感性」というとき、両者が混合・混淆し、混濁していると思われるのである。つまり、連続的な感覚・知覚がそこにあると考えられるのである。いかには、近代的な中途半端な感覚・知覚と言えよう。
 PS理論によって、今や、明確に、精神的感覚と物質的感覚は分離されるのである。そして、この結果、もっとも影響を受けるものの一つは当然、芸術である。モダン・アートというものが、これによって、超克されるのである。トランス・モダン・アートが誕生するのである。
 これは美術だけでなく、音楽、文学、その他の芸術もそうなると言える。
 思うに、精神的感覚とは実は本義における自然的感覚なのであり、トランス・モダンとは、自然的感覚(即非的感覚知覚)の復興を意味すると言えよう。モダン・アートの崩壊である。もっとも、モダン・アートにあるトランス・モダン性は評価されなくてはならない。つまり、超越性、精神性を表現しているモダン・アートである。そして、その結果、はっきりと、モダン・アートが終焉するのである。

追記:同一性感覚・知覚については、厳密に検証する必要がある。即非的感覚・知覚において、現象は、同一性というよりは、差異である。つまり、「わたし」が「ジンチョウゲ」を即非的に感覚・知覚するとき、後者は本来、差異である。同一性感覚・知覚とは、対象を「ジンチョウゲ」として認識することである。
 だから、感覚・知覚は二重なのである。一つは、差異的感覚・知覚であり、一つは、同一性感覚・知覚である。後者は言語と深く関係している。
 思うに、フッサールのノエマとは、差異的感覚・知覚と捉える方がいいだろう。それは同一性感覚・知覚ないしは物質的感覚・知覚ではないからである。
 確かに、現象において、物質的対象は存する。それは、プラス1である。それに対して、即非的感覚・知覚は、プラス1を乗り越えて、対象に差異を見るのである。
 差異的対象となり、差異的現象である。このとき、確かに、対象には物質や同一性があるが、それは、いわば、基体である。サブスタンスである。
 そう、端的に言えば、対象は⇒+1である。対象を+1と見るのが、同一性感覚・知覚ないしは物質的感覚・知覚である。
 結局のところ、感性とは⇒+1と+1との混淆・混合・混濁であり、連続化である。あるいは、質と量の混濁である。
 では、即非的感覚・知覚にとって、同一性感覚・知覚とは何だろうか。それは、一つの抽象である。本来、対象は絶対的差異・絶対的他者であるが、それを同一性に還元しているのである。
 思うに、位階があるのである。即非的感覚・知覚ないしは差異的感覚・知覚は垂直性・超越性をもつが、同一性的感覚・知覚ないしは物質的感覚・知覚にはそれが欠落して、ただ、水平性・物質性をもつだけである。
 言い換えると、次元が異なるのである。前者は後者に対して、高次元に位置するのである。後者が三次元ならば、前者は四次元である。あるいは、後者が四次元ならば、前者は五次元である。
 結局、換言すると、感性とは、異なる次元を混同させるという誤謬を犯している近代的美学・哲学用語と言える。
 

Untitled (Black on Grey)
Artist Mark Rothko
Year 1970
Type Acrylic on canvas
Dimensions 203.3 cm × 175.5 cm (80.0 in × 69.1 in)
Location Solomon R. Guggenheim Museum , New York

RothkoBlackGray.jpg

http://en.wikipedia.org/wiki/Untitled_%28Black_on_Grey%29
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