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2010年03月05日 (23:00)

『大学・中庸』は智慧・叡知の書であり、大古典である:中国の基底にある母権文化を評価する必要がある

テーマ:日本ルネサンス:西洋を包摂した新東洋文明

以下、現代語訳部分を中心に読了したが、朱子(朱熹)の注釈部分は未読である。
 注釈者・翻訳者金谷治氏の方針は、朱子によって権威づけられた読みを排除して、『大学』と『中庸』本来のテクストに戻って読むことであり、それが管見ながら、大成功を収めたと考えられる。
 とまれ、画期的、ブレーク・スルー的な読解である。端的に言えば、儒教・儒学は、朱子路線によって改変されているということだろう。あるいは、孔子路線によって。
 私見では、この智慧の書の読み方は、基底の母権文化と上層の父権文化との二重性に注意する批判的リーディングである。中国の古典には、以前『論語』について述べたように、基底に母権文化があるのであり、その上に父権文化を戴いているのである。
 思うに、『大学』も『中庸』もベースは母権文化の叡知である。それを父権的にアレンジしているのが見えるのである。これは、ギリシア神話や記紀や聖書等と共通する事態であると考えられる。
 とにかく、この書は智慧・叡知の書として今日でも役立つものである。

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トランス・モダン的漢籍:『大学・中庸』:有徳から富が生まれる
テーマ:読書案内

これまで儒教というと、孔子が中心となってきたが、この『大学』は数章を読んだだけだが、実にトランス・モダン的哲学・思想となっている。有徳から富が生まれるのであり、逆ではないというのである。思うに、この道徳的経済論が日本の伝統的経済を生んできたと言えよう。漢籍はすばらしい。温故知新。

Japonesian Trans-Apocalypse:Trans-Modern New Platonic Trans-Creation

大学・中庸 (岩波文庫) (文庫)
金谷 治 (翻訳)

カスターレビュー

大学・中庸ともに平易な現代語訳が、充実した注を伴って解説されており、容易に理解できます。難しい書だと構えて読む必要はありません。両者を合わせても分量は短く通読も容易です。“大学”は己自身を収めて(修己)こそ、人を治める(治人)ことができることを述べており、人の上に立つ人間であれば(親であれ、上司であれ)必読の書と言えます。修己には自分のおもいを誠実にすることが必要で、それは自分で自分をごまかさない、自ら欺くことがない(その独を慎む、慎独)ということであると述べています。“中庸”は、誠なる者は、天の道なり。これを誠にする者は、人の道なりの言葉に代表されるように、人間の本性である“誠”に従う道を示します。至誠の人は、他人はおろか物の本性をも十分に発揮させることができ、天地自然の造化育成を助けるまでの天地と並ぶ存在になると説きます。大学・中庸とも解説が素晴らしく、成立の歴史的背景が詳述され、原文の意味は勿論、それ以降の朱子学者の解釈、江戸時代から近現代の解釈を比較しており、学問的に高い信頼の置ける名著と言えます。

訳注者の金谷治氏自身が解説で述べているように、本書の意味は、「儒教」というよりは「朱子学」のなかで特別なテキストとされてきた「大学」「中庸」の二書に、朱子以前の古義を追求する読みをした、という点である。単に儒教=朱子学入門として本書を読むならば、島田虔次氏の訳注本(朝日古典選)のほうがよい。評者は島田氏の本を先に読み、その後でこの金谷氏のものを読んだので、朱子の注釈によらないこの本の読みは新鮮で興味深かった。というのは、朱子はこのテクストを、オリジナルな意味を尊重するよりは、自らの哲学体系の構築のために利用しているからである。しかし、江戸期には朱子学が公式の学問として採用されたために、朱熹の読みがむしろ正当の読みとされてきたことは注意すべきだろう。
 「大学」は、天下を治めるためには一身を治めることがすべてである、とする、道徳的政治観を述べた本。「中庸」は、前半が「中庸の徳」を持つことがいかにむずかしいか、後半が「誠」、すなわち「性」に従い修養することの大切さを述べた本である。

大学・中庸は、論語、孟子とあわせて四書をなす。日本人の民族思想を知る上で四書五経は避けてとおれないので、ともかく、一度は目を通しておきたいと思い、手に取った。

大学・中庸はもともと礼記49編の一部で、宋代(13世紀)に朱子が再評価して、論語・孟子とともに新儒教(=宋学=朱子学)の聖典としたものだそうだ。朱子はとくに大学への思い入れが深く、原文に大幅に手を加えて改変したばかりでなく、死の三日前まで自身の注釈書に筆をいれ続けたという。

しかし、朱子の「大学」には江戸期から解釈に誤りがあるとして批判も多く、本書では朱子の書き直した大学ではなく、もともとのテキストをとりあげ、原文、読み下し文、訳文という体裁で解説を加えたものだそうだ。

内容はむろん、一読したくらいでちゃんと理解できるものではないが、江戸期の小学生がこういうものを教科書として読んでいたのかと思うと、正直驚いてしまう。仁であれ、義であれ、子供でも教えればわかる、ということだろう。
武家の子どもが立派な口上を述べて切腹する話が新渡戸の「武士道」にあるが、大人の教養書である四書五経を子供のうちから暗記させるような教育方法でこそ、子供にして大人社会での美しい身のこなし方を身につけることが可能になるのだろう。
翻って現代を見るに、ここ150年ばかりの科学の知識は教えても、悠久として受け継がれてきた数千年の知恵は教えない。そんな嘆息を覚えた。

儒教『四書』の中に含まれる、素晴らしい名著です。特に、倫理道徳を重んじながらも、どこか軽やかな《自由さ》と、大らかな《優しさ》が感じられる所が、非常に素晴らしいです。でも、一つだけ言うなら、朱子による『大学章句』と『中庸章句』は、少し違うと思います。朱子の文章には、本文の持つ《自由さ》や《優しさ》が、ほとんど感じられません。むしろ、朱子独特の《排他心》の強さには、正直言って疑問を感じてしまいます。私は、朱子の文章を抜いて、本文だけを読んでいますが、その方が本文の意味をよく理解できると思います。やはり、教育関係者には心の狭い人が多い、ということでしょう。でも、本文は素晴らしいので、読む価値は十分あると思います。
http://ameblo.jp/renshi/entry-10472416895.html

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金谷治
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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金谷 治(かなや おさむ、1920年 2 月20日 - 2006 年 5 月 5日 )は、日本の東洋学者。専門は中国哲学、特に中国古代思想史 。三重県 伊賀市 出身。長男は金谷茂則(大阪大学 大学院工学研究科生命先端工学専攻教授)。
業績 [編集 ]

現行の岩波文庫 版で『論語 』および『孫子 』・『荀子 』・『荘子 』・『韓非子 』・『大学 、中庸 』の訳注書を刊行。講談社学術文庫 で、『易の話 易経 と中国人の思考』・『淮南子 の思想 老荘 的世界』・『老子  無知無欲のすすめ』<訳註解説>・『孔子 』<伝記研究>を刊行した。

主著に『管子 の研究 中国古代思想史の一面』(岩波書店 )

論文集に『金谷治中国思想論集』全3巻(平河出版社 )、『秦漢思想史研究』(東洋學叢書 平楽寺書店 )
略歴 [編集 ]

* 1944年東北帝国大学 法文学部支那哲学科卒業。指導教授は武内義雄 のち講座を継いだ。
* 1946年旧制弘前高等学校 講師
* 1948年東北大学 法文学部講師
* 1950年同大文学部助教授
* 1961年文学博士
* 1962年同教授
* 1975年から1977年まで同文学部長
* 1983年東北大学 名誉教授。追手門学院大学 文学部長
* 1990年追手門学院大名誉教授
* 2002年日本学士院会員
* 2003年勲二等瑞宝章
* 2006年5月5日、腎不全 により死去。叙正四位

著書 [編集 ]

* 「老荘的世界 淮南子の思想」 平楽寺書店 1959 、「淮南子の思想」講談社 学術文庫、1992
* 「秦漢思想史研究」 日本学術振興会 1960 <東洋學叢書>平楽寺書店 1992
* 「孟子 」 岩波新書 1966 復刊1988ほか
* 「論語の世界」 日本放送出版協会(NHK ブックス)1970、のち新装版 
* 「易の話」 講談社現代新書 1972、同学術文庫 2003
* 「孔子 人類の知的遺産4」 講談社 1980、同学術文庫 1990
* 「死と運命-中国古代の思索」 <法蔵選書37>法蔵館  1986 
* 「管子 の研究 中国古代思想史の一面」 岩波書店 1987
* 「老子 <無知無欲>のすすめ」 講談社(中国の古典) 1988、同学術文庫 1997
* 「老荘を読む」 大阪書籍(朝日カルチャーブックス) 1988
* 「中国思想を考える 未来を開く伝統」 中公新書 1993
* 「中国古代の自然観と人間観 金谷治中国思想論集 上巻」 平河出版社 1997
* 「儒家思想と道家思想 金谷治中国思想論集 中巻」 平河出版社 1997
* 「批判主義的学問観の形成 金谷治中国思想論集 下巻」 平河出版社 1997
* 「論語と私」 展望社 2001 論文集
* 「孫臏兵法 ―もうひとつの<孫子>」 ちくま学芸文庫  2008(初版は東方書店 1976) 
* 「中国における人間性の探究」(編著) 創文社 1983
* 「諸子百家争鳴」<共著>中公クラシックス 別冊、中央公論新社  2007

 元版は「世界の名著 諸子百家 」

訳注ほか [編集 ]

* 「孟子 」  <中国古典選>朝日新聞社 1955-1956

新訂版・第5巻 1966、文庫版が、同・朝日文庫全2冊 1978

* 「荀子 」 岩波文庫 全2冊  1961-1962 原文記載なし
* 「荀子」 <全釈漢文大系 7.8>集英社 佐川修と共訳著 1973-74、新版1981
* 「論語」 岩波文庫 1963 新訂版 1999、ワイド版2001
* 「孫子」 岩波文庫 1963 新訂版 2000、ワイド版2001
* 「荘子 」 岩波文庫全4冊  1971-1983、ワイド版1994
* 「韓非子 」 岩波文庫全4冊  1994
* 「大学・中庸 」 岩波文庫 1998、ワイド版2003

旧版は<世界古典文学全集18> 筑摩書房 1970

* 「唐抄本 鄭氏注論語集成」 平凡社 1978 編著
* 「荻生徂徠 集」<日本の思想12> 筑摩書房 1970 編著

「http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E8%B0%B7%E6%B2%BB 」より作成
カテゴリ : 思想史家 | 日本の東洋学者 | 日本学士院会員 | 1920 年生 | 2006 年没

朱子
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関連項目
三孔 孔子弟子
書院 国子監
科挙 諸子百家
表 ・話 ・編 ・歴

朱子(しゅし)は中国 の宋代 の儒学者 である朱熹(しゅき 1130年 10月18日 (建炎 4 年9 月15日 ) - 1200 年 4 月23日 (慶元 6年3 月9日 ))の尊称。

姓 は朱、諱 は熹、字 は元晦または仲晦。号は晦庵・晦翁・雲谷老人・滄洲病叟・遯翁など。また別号として考亭・紫陽がある。謚 は文公。

徽州婺源(江西省 )の人。南宋 の建炎4年(1130 年 )、南剣州尤渓(福建省 )に生まれ、慶元 6 年(1200 年 )、建陽 (福建省)の考停にて没した。儒教の体系化を図った儒教の中興者であり、いわゆる「新儒教」の朱子学 の創始者である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%B1%E5%AD%90
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