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2010年03月29日 (18:29)

連続性力学について:反動的感情が連続性の力学である:父権制/一神教が連続性力学を生んだ

同一性原理(アンラ・マンユ)については、+1ということで、明晰に解明できるが、連続性原理について、まだPS理論的には、明晰に解明されていないと考えられる。
 不連続性の概念が不連続的差異論の出発点であり、その視点から、ドゥルーズの差異=微分の連続的差異論を批判することができた。
 では、連続性の力学とはいかなるものなのか。本来、差異、絶対的差異ないしは絶対的他者を同一性と結びつける誤謬・錯誤・錯視の力学であるが、その「妄想」の力学は何か。
 ⇒+1において、認識は本来⇒であるが、それが、+1と一致するのが、連続性の錯誤・誤認である。言い換えると、精神を物質と一致させる発想である。これは、ヘーゲル哲学の核心である。
 フッサールはノエシス/ノエマの超越論的認識性を提示したが、ノエマは、物質+1ではなく、⇒の先端を見なくてはならない。言い換えると、ノエマは現象像である。ベクトル・モードである。
 では、⇒の先端のモードと+1の物質を連続させる力学が一般に作用するのであるが、この連続的作用とは何かである。
 ここで少し迂回してみよう。言い換えると、違う視点をとってみよう。
 それは、他者問題である。自己内他者があるが、それを一般に自己は否定するのである。つまり、自我の形成である。自我は他者を否定するのである。つまり、差異を否定するのである。この他者・差異の否定であるが、そのとき、自我となった自己は、否定した他者・差異と裏返しに一致するのではないだろうか。つまり、他者・差異とネガティブに一致(同一性化)しているのではないだろうか。
 自己を +iとし、他者を -iとすると、他者の否定は-(-i)=+i である。つまり、ここで、自己は他者を否定して、思うに、シャドウ(影)である自己-(-i)=+iを形成するのである。これは、自己+i=シャドウ自己+i で、自己同一性(=自我)が形成されるのではないだろうか。
 思うに、この自己同一性=自我が、連続性を意味するのではないだろうか。
 とまれ、この自己同一性=自我は、他者を同一性化しているのであり、ここに連続性の原理が生起していると思われる。そして、この自己同一性=自我が、物質的同一性の原理と重なると、唯物論ないしは近代合理主義(近代的自我)が生まれると考えられる。
 以上から、連続性とは自己の否定作用によって生起する力学であることになったが、自己の否定作用とは何だろうか。
 それは、否定的感情、反感、ルサンチマンと考えられる。自己の鏡像(同一性自己)に対して、他者はそれをいわば異化するのであり、その異化に対して、自己は反感をもつと考えられる。この反感が他者を否定するのであり、自己鏡像(同一性自己)が支配的になるのである。
 つまり、感情の反動が自己の否定作用であり、それが連続性の力学の根本であることになる。
 反動的感情(反感)が、他者・差異という現実を曇らせる、濁らせる、誤らせるのであり、それが誤謬・錯誤・錯視・妄想・妄念・邪念を生むと考えられる。
 仏教的に言えば、無明、色である。結局、不連続的差異=絶対的差異=絶対的他者の認識とは、この反動的感情による連続性の誤謬を断つ真理的認識である。
 これは、実に仏教がはるか二千年以上前から説いてきたことでもある。(これは、フッサールの現象学が20世紀において説いたことに通ずる。ただし、フッサールは、超越論的主観性を明確に絶対的差異、超越的差異としては捉えてはない。)色即是空、空即是色の般若心経の叡知は、連続性を断つ不連続性の認識を説いているのである。禅の哲学も同じことである。そして、鈴木大拙の即非の論理とはこの仏教の不連続性の認識の至高の精華・宝玉であると言えよう。
 では、この反感=連続性の原因は何かと考えると、これは、やはり、父権制ないしは封建制にあると思う。男性の志向は、他者への反発を強くもっているからである。言い換えると、攻撃性、暴力性、破壊性である。
 シュタイナーは私の理解では連続性の原理と考えられる悪魔ルシファーを説いているが、それは、父権制・父権主義・男性中心主義の文明になったときに生じたと考えられる。(では、同一性=物質原理であるアンラ・マンユはいつ生まれたのだろうか。これは課題にする。)
 この父権制とは、一神教の成立と深く関係する。なぜなら、当然ながら、一神教は父権主義であるからである。
 故に、ヤハウェは、連続性の原理をもっていると考えられるのである。西洋文明が覇権主義、すなわち、帝国主義/植民地主義なのは、この連続性の原理に拠ると考えられる。
 しかしながら、「キリスト」原理とは、実は、本来は差異・他者の原理であるが、それが、ヤハウェの連続性の原理とつながっている(三位一体論)ために、せいぜい、連続的差異の思想になってしまうのである。だからこそ、「聖霊の時代」の意義があるのである。それは、キリスト教会の崩壊である。(シュタイナーの説くキリストは太陽霊であり、アフラ・マズダーである。PS理論から言えば、太陽はいわば、Primary Media Point, Fundamental Media Point, Principal Media Point, Original Media Pointの象徴であると考えられる。それは多様な超越的対極差異が共振融合している様態であると考えられる。)
 日本を考えると、連続性力学は当然、封建時代の父権主義によって生起したと考えられる。(武士の問題であるが、私は武士は根源は父権的ではなく、母権的ではないと思う。もちろん、後になり、父権制が重なるのであるが。)
 イデオロギー的には、国学が連続性力学を生み出したと考えられる。それが狂信的な尊皇攘夷を生み出し、また、昭和の狂気の戦争路線を生みだしたと考えられるのである。ここで一言天皇制について言うと、それは、本来、母権制である。女神信仰である。(そして、仏教と習合して、日本独自の差異共振原理を生みだしていたと考えられる。)しかしながら、国学的ナショナリズムや明治の軍国主義的国家主義に利用されて、一神教・父権的な国家神道にされてしまったと考えられる。
 この封建・父権的連続性力学が未だに強く日本を支配しているのであり、それが戦後の近代合理主義(唯物論)の同一性原理と結びついて、完全に精神的知性を喪失したのが、現代日本である。
 簡単に日本の資本主義に触れると、封建・父権的連続性力学は、実態としては、国家資本主義(社会主義)となり、政治家・官僚が支配する同一性的資本主義なのである。
 資本主義とは、本来、差異(個)の経済である。差異共振(個の共同)の経済であるが、交換価値=同一性価値が支配すると資本主義は恐慌となるのである。
 本来の差異的創造である資本主義を駆動させるための知恵が今日必要とされているのである。差異価値が主であり、交換価値が従である差異共振創造資本主義の構築が必要である。このためには減価通貨制度を取り入れたり、兌換通貨制度(銀本位制、金本位制)を復活させる必要があると考えられるのである。思うに、両者を複合化させることができるのではないだろうか。この点は検討課題である。 

追記:後で、連続性力学について整理したい。

追記2:先ほど、帰路で浮んだのであるが、やはり、父権制/一神教とは、+iに傾斜しているのであり、+i⇒+1 になるのである。そして、他者的差異である-iは否定・排除されるのである。
 母権/母系制とは私見では、+iと-iの均衡がとれ、正に、自己認識方程式(+i)*(-i)⇒+1が純粋に成立していると考えられる。換言すると、Media Pointが活かされているのである。
 本来、母権/母系制の日本がどうして、今日のように封建・父権的なのか。それは、やはり、国学の一神教イデオロギーが根因ではないかと思うのである。確かに儒教の問題であるが、国学ほどではないと考えられるのである。
 とまれ、国学によって連続性の悪しき力学が日本に導入されて、日本を狂気・狂信化にさせたと考えられる。
 個人的には、本居宣長のナショナリズムに嫌悪感を感じるのである。


参考:

日本の美 「わびさびと琳派」


日本美術の受難
一方、これとは別に、幕府を倒し、天皇を絶対的な軸とする初期の明治政府は神道こそ信じるべき宗教とし、廃仏きしゃくの運動を引き起こし、仏教を軽く扱うと同時に、日本の伝統の美をも排斥する動きを強くした。
先ごろアフガニスタンでタリバンが仏像を破壊して大きな国際問題となったが、明治の日本でもこれと似たような悲しい歴史があったのである。
現在でも、多くの寺の一角に神社が祭られているが、これは寺に神社を取り込むことで廃仏きしゃくからまぬがれようとした歴史の痕跡である。

さて、この時これに真っ向から対立したのが当時、東京美術学校(現在の東京芸大)の初代校長であった岡倉天心だった。
彼は教え子であった横山大観や菱田春草、下村観山などを引き連れてアメリカに渡り、アメリカで創作活動をすると同時に、破棄される仏像や日本の美術品を、アメリカを拠点として買い集め、メトロポリタン美術館などに避難させたのである。
やがてそうした動きが下火となり、彼らは日本に戻って美術活動を再開するが、岡倉天心、菱田春草、下村観山は早く亡くなってしまった。しかし、横山大観は90歳の長寿をまっとうし、明治、大正、昭和にかけて日本画の重鎮として活躍したことは有名である。
http://yp1.jp/corporate/backnumber/2004/1114.html

株式会社ヤマプラ

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