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2011年02月07日 (14:08)

社会の未来ーシュタイナー1919年の講演録:社会三元的絶対的差異共立・共同体論

テーマ:トランス・モダン社会/新共同体創造的構築

持論の社会有機体三分節化論を展開している。精神領域、経済領域、法領域がそれぞれ独立し、かつ、社会有機体を構成するという社会哲科学である。
 例えば、政治が経済に介入することをシュタイナーは批判している。これは、一つの自由主義であるが、シュタイナーは、経済領域の連合体を提唱している。これは、差異共立・共振体と見ることできよう。つまり、経済差異共立・共振体、又は、経済差異共同体を構築するということになる。
 そして、国家(法領域)が精神領域に介入することを批判する。結局、精神絶対的差異領域、経済共同体絶対的差異領域、法(民主主義)絶対的差異領域の三つの絶対的差異領域が差異共立して形成される社会有機体、社会三元的共立共同体を説いていると考えられる。

追記:シュタイナーの社会有機体三分節論は、人間認識図(Kaisetsu氏)で説明できると思った。即ち、経済圏は第一象限であり、法律圏は第二象限であり、精神圏は第三象限である。そして、第四象限は悪徳であり、当然、排除されるものである。
 とまれ、人間認識図は社会三元共立体概念図となることになる。シュタイナー的にいえば、これまで、この社会三元性を連続化したために混乱、混迷し、混沌を生じさせたということになる。三元的絶対的差異圏(絶対的差異的三元体)を区別しなかったのである。【これは、立体でいうと、四面体(正四面体)になるのではないだろうか。】
 とまれ、社会三元共立体論は、国家の役割を著しく縮減させるだろう。いわゆる、小さな政府となるだろう。そして、自由主義が自由共同体主義となるだろうし、精神が独立して、豊かな文化社会を創造すると考えられる。
 そのとき、Media Pointは要となるだろう。これが、管制塔となり、三元共立体を基礎づけるだろう。

人間認識図

「人間認識図」 by Mr Kaisetsu


Japonesian Trans-Apocalypse:Trans-Modern New Platonic Trans-Creation

単なる神秘主義者でなく、社会思想家としてのシュタイナー, 2010/1/12

By
E=mc2 (岡山市北区) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)

シュタイナーの著作というと、神秘主義か教育学のいずれかのイメージが強いですが、本書は意外にも経済や社会思想の話が軸になっており、神秘主義的側面は稀薄です。その意味で、シュタイナー門外漢にもとっつきやすく、シュタイナー入門として読むことも可能でしょう。

帯のコピーには、なぜかベーシック・インカム論(労働の有無によらず、最低限の所得を保障する考え方)のルーツであることが強調されていますが、本文はベーシック・インカムの話が中心というわけではありません。むしろ、全体としては当時非常に強力な勢力となっていた社会主義と、そのベースにある「経済的視点によって世界や物事のすべてを斬っていこうとする単純化された思考法」への批判が強く打ち出されています。そもそもシュタイナーは、フィヒテ、ゲーテなどドイツ観念論の影響下から出発しており、当然とはいえ、ルソー、マルクス、エンゲルス、レーニン、トロツキーなど当時の社会思想に関する造詣が深いことに驚かされます。当時と現在では「社会主義」と「市場原理主義」の違いこそありますが、経済原理が至上の存在となってしまった今日の社会に対する警鐘ともいえる本書です。

第一次世界大戦の敗戦によるドイツ帝国の崩壊や、オーストリア=ハンガリー帝国の消滅、マルクス主義を標榜する勢力によるロシア革命政権の成立… といった当時の社会の大変化を踏まえ、なぜそうした事態を招いてしまったのか?どこに問題の原因があるのか?という問いかけから、シュタイナーは本書の元になった講演を開始します。そして、法=政治、経済、精神、さらに教育は、それぞれ固有の領域を持っており、各々の運営については各領域の専門家に委ねるほかないことをシュタイナーは指摘します。法や精神の領域は、決して経済の原則で動かすことはできないということです。そして最も強調されるのは、単なる知識に還元されない「精神」(Geist、霊)の領域の自立性、重要性です

シュタイナーが推進した人智学運動の背景に、このような当時の社会状況があったこと、またシュタイナーが労働者や企業家に向けて精力的に講演を行っていることを踏まえれば、人智学が個人の「解脱」のみならず、現実的なビジョンに基づく社会変革を目指したものであったことに気づくでしょう。
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