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2006年07月22日 (10:18)

日本の知性の問題:連続・同一性中心主義の知識が、支配し、差異の合理性が無視される精神風土の問題

私事を言わせていただくと、私は、生前の亡父に悩まされた。具体的なことは言うまい。ただ、人の話を無視する自己中心主義者であり、多くの人に物心ともに多大な迷惑をかけたことだけは言っておきたい。
 なぜ、こんなことをいうのかと言うと、その亡父の父権主義には、今日の日本を絶望的にしているものに通じるものがあると思われるからである。
 そう、簡単に言えば、差異共振性をまったく否定・無視・阻害・排除した連続・同一性中心主義が両者共通だと思うのである。この狂信的な頑なさが、日本を、どん底に落としているのである。おそらく、この類型は、日本の多くの場所で、見られると思うのである。官僚・役人を初め、マスコミ人、知識人・文化人、その他、このタイプである。
 この日本的父権主義を超克しない限り、日本は、没落するだろう。この恐ろしく傲慢な、狂信的な、連続・同一性中心主義・父権主義は、いったい、どこから、生まれたのだろうか。太平洋戦争の狂気も、ここから発しているだろう。私は、以前、これを、父権的部族主義と呼んだ。
 私なりに、洞察してみよう。この恐ろしい傲慢さ・狂信さには、ルサンチマンがある。陰惨冷酷さがある。深い闇がある。つまり、差異共振シナジーの原光がないのである。一切が闇である。やさしさのかけらもない。酷烈無惨である。そう、D.H.ロレンスが、『黙示録論』の最初の方で述べている自己栄光化の衝動につながるのである。ニーチェが執念深く剔抉した、キリスト教的陰惨な奴隷根性に結びつくだろう。「賎民」の欲望である。この日本的「賎民」が父権主義と結びつき、日本社会を、暗黒にしているのである。そう、精神の虚弱さ、劣弱性である。
 原因は、以前考えたが、暗い精神的環境ではないだろうか。勿論、暗い貧しい環境も一つの要因かもしれないが、それ以上に、暗い精神的環境が根因ではないかと思われるのである。
 そう、彼らは、本当の光に触れたことがないのだろう。闇しか見てこなかったのではないだろうか。だから、闇しか知らないのである。即自的差異共振性、可能的差異共振性に対して、差異共振シナジー・エネルギーが与えられなかったと考えられる。そう、叡知が与えられなかったのだろう。真の教養の欠落があるのではないだろうか。精神の教養に触れていないと思われるのである。だから、成長後、精神教養を忌避するのだろう。俗物である。俗物と言うのも的確だ。
 俗物・没精神教養人・「賎民」、彼らが、父権的部族主義を形成している。一言で言えば、精神の伝統文化の切断・断絶(比較参照:三島由紀夫の「断絃の時」)があったのだろう。私の直観では、これは、意外に明治維新に起こったと思う。西郷隆盛らを見捨てた、明治維新。伊藤博文、山県有朋、福沢諭吉らの明治。ここに、日本精神文化の断絶が起こったのではないだろうか。二つの明治維新があるのではないか。
 独断、偏見、誤解を恐れずに言えば、国学が胡散臭く、怪しいのである。本居宣長が胡散臭いのである。彼の大和心は、実は、漢心である。即ち、二項対立なのである。つまり、日本近代主義の原点がそこにあると思うのである。この二項対立が、日本の根源的な精神文化・差異共振文化(日本母権的多神教精神文化)を否定・排除したと考えられるのである。国学の一神教文化が、明治天皇制を生み、差異共振文化である神仏習合を破壊したと思うのである。国学的日本一神教が、日本の精神文化の破壊をもたらしたと思うのである。小泉首相の靖国参拝は、国学の国粋主義に通じるだろう。そう、やはり、ここである、日本の癌の病巣は。

p.s. もう一点つけ加えると、この連続・同一性中心主義であるが、上述からわかるように、実は、差異共振性がないことはないのである。即ち、即自的差異共振性、可能的差異共振性(=精神の種子・卵)は、本来、誰にでも先天的に備わっていると考えられるのであるが、この精神の種子・卵のための光の教養・知的養分が与えられなかったために、連続・同一性中心主義になったと考えられるのである。だから、ネガティブとなり、自己肯定的になれず、絶対的闇となり、他者を否定する連続・同一性中心主義になったと考えられるのである。自己の絶対的暗黒が、他者への暴力になるのだろう。小泉異常気象首相であるが、やはり、幼いころに、精神の養分を与えられなかったのであろう。精神の闇を抱えてしまったのである。その悲しみが、ルサンチマンとなり、自己中心主義化して、冷酷無残になると言えよう。

p.p.s. 追記から、即自的差異共振性=精神の種子・卵の見方から、光の教養とは、一種、光の精子になるのではないかと思った。即ち、即自的差異共振性=精神の種子・卵は、未受精であり、それが、精神光の精子によって受精して、即自且つ対自的差異共振シナジーになると思うのである。未受精の暗黒精神、これが、日本の闇の真相であろう。
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